HELLOWEEN PUMPKIN UNITED TOUR 参戦 in NY <前編>
先週末日曜はメタルのライブに行ったと申し上げましたが、このライブはヘヴィメタル史上*において
も極めて重要な珍しいライブでしたので、ご紹介させていただきます。
HELLOWEEN(読みはハロウィン。Halloween+Hellの造語)というドイツのバンドの
ライブだったのですが、今回のツアーの凄いところは、現ラインナップに加えて過去のメンバー2人
が参加していること。
それも初代ヴォーカル兼ギターのカイ・ハンセンと、2代目ヴォーカルのマイケル・キスクという
というメタルファン感涙の2名。
カイ・ハンセンとマイケル・キスクの2人が在籍した時のアルバムが87年と88年に続けてリリース
されているのですが、その2枚が今で言う”メロディックスピードメタル”の始まりとされています。
それはツイン・リードギターに疾走するドラム、それにハイトーンヴォーカルが乗っかり、間奏は
ツインでハモるギターソロ、という、皆さんご存知 X Japanの疾走曲でもお馴染みのスタイル。
その様式美が確立されたのがこの時で、特に88年リリースのKeeper of the Seven Keys partII
は歴史に残る超名盤と呼ばれております。
Xは特にコメントしていませんが、おそらくXはこのハロウィンのスタイルにかなり影響を受けたんじゃ
ないかと思われ、まあそれくらいに重要な位置付けの2人なんすわ。
「え、ていうかちょっと待って?バンドでボーカル変わって大丈夫なん?」と思われる方も
いらっしゃるかと思いますが、ハードロック/ヘヴィメタルではギタリストが重要視される傾向があり、
そこそこな頻度でヴォーカルが変わったりします。
イングヴェイ・マルムスティーンというギタリストなんぞはアルバムごとにほぼ毎回ヴォーカルを
解雇したりしていましたしw、最近ではイタリアの有名バンドRhapsodyのファビオ・リオーネ
というオペラも歌える実力派ヴォーカリストが、ブラジルの有名バンドAngraに移籍したという
ニュースに驚かされました。 イタリアとブラジルってちょっと遠くないか?と。
えにうぇい、そんなこんなでメタルはサウンド的にもヴォーカルが殊更目立つようなミキシング
はされておらず、各楽器そこそこの音圧で聞こえ、尚且つ16分音符が多かったりと音数が多いので、
ヴォーカルは普通の中音域では聞こえづらく、必然的にハイトーンかグロウル(いわゆるデスヴォイス)
になる、といった説明も、今書きながら思いついた部分もありますが、あながち間違いでは
ないと思います。
XのToshiも聖飢魔IIのデーモン閣下もハイトーンですし、Toshiに至ってはヴォーカル
なのにHideやYoshiki程の人気はないといった点も、上記のことから整理できます。
いや単にルックスの問題やろと言われればそれまでですが・・・。
前置きでかなり長くなってしまった、と思いきや、実は今回皆さんに伝えたかったことはこの前置きで
ほぼ伝えられましたw
ライブ本編は長々語っても仕方ないので、次回にちょっと触れるくらいで軽く流しますわ。
*へヴィメタル史:
諸説ありますが、個人的にはIron Maidenの1stアルバムが出た1980年をヘヴィメタル元年と
定義したいところで、とするとメタル史は今でざっくり40年程ということになります。